彼はアイドル
-Miu Side-
「キャー雅ちゃん!こっち向いて―!」


女子のウルサイ黄色い声援が聞こえてくる。

別に気にしてないっ!

だけど、ウルサイの!


「ねぇー。未羽(みう)いいの?あれ」


優月(ゆづき)が食べていた弁当の水色の箸を、女子達に向ける


「いいのー。」


優月のハンバーグを一つ摘むと、一口でそれを食べた。


「あー、バカ!それ私の好きなハンバーグなのにっ!どうしてくれんの!未羽~!」



怒りに震えた優月を横目に、私は自然と女子の方を向いた。やっぱ、気になる・・・カモ。



「もう・・・気になるなら行ってこれば?彼のところにさー。」



優月が一つため息を付いた。

行きたいよ。だけど・・・

チラッと、横を見るとまだ騒がれてる彼の姿。




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