彼はアイドル
ありがとっ!」

そう言って上着を貰ったあと、結局少し話をして別れた。


「結局、あんまり話せなかったなあ・・・。」


と思いつつも、少し話せてニヤニヤする私。

嬉しい。だけど、悲しい。雅から貰った上着はあったかくて、安心できた。


誰にも気付かれないように、そーっと家に入って、部屋に隠れた。


いつでも、私の心の中は雅。


でも、雅はどうかな?私でいっぱいいっぱいかな?私色にちゃんと、染まってるかなあ――・・・


嬉しい反面、やっぱり悲しい。会えるのもこれくらいしかない。不安。

心の中でいろんな事が渦まく。


「寝よ・・・」


考えすぎて、頭がパンクしそうだったから、睡眠で心を落ち着かせようと目を瞑った。





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