彼はアイドル
今日さ、俺と買い物行ってくんない?」

・・・はあ?

「誰が、アンタなんかと!肩も並べたくないわ!」


すでにブチ切れてる私に、『まあまあ』と苦笑いをした。


「俺の彼女居んの知ってんでしょ?明日アイツの誕生日なんだよね・・・。頼むっ!」


手を前で合わせ、辞儀をする。



お兄ちゃんの彼女と言えば、あの優しくて可愛い人だっけ・・・。前もお世話になったし。


お兄ちゃんも、惨めだしね。こんな姿。私はお兄ちゃんを見下すように見た。


「しょうがないなあ!いいよ。行くよ。」



そう言うと、お兄ちゃんはパアッと顔を明るくして、私の部屋を飛び出した。


私も、まあ、買い物に行きたかったしね。と満更でもない。





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