モヒカンエイリアン
窓ガラスが割れた。
雷が、教室で縦横無尽に暴れている。
それはまるで。
ぼくたちを狙っているように。
「もっひーじゃなかったら、一体誰が?」
机の下に潜り込み、ポケットに潜り込んでいるもっひーに尋ねた。
「天候を、しかも雷を操るやつは1人しかおらへん‼あいつしかおらへんのや‼」
「それは一体⁈」
「ラムだっちゃ‼」
「…」
「あ、スベったか。ほな高木のブーでもええで。まさるも、おへそ隠さなあかん。ちょいデベソやもんな。知ってんのやで。ワインのコルクみたいなヘソしとるやろ。せやけど雷様にヘソ取られるて、取られたところでどうなるんや?ヘソなくて困るとこあるか?」
「うん…ないかな?」
「せやろ?せやねん。せやさかい、って、これ、せや三段活用いうてな。なかなか高度な技やねんけどな」
「なんか雷、めちゃ強くなってるよ?」
「雷はええで、ちゃんとききや‼ここテストに出るで。赤線引いとき‼黄色の蛍光灯のペンでもええで‼」
「ぼく、教科書にペン入れるの嫌なんだよね」
「なんやそれ、陶芸家気取りか?出来たツボ割りますみたいな」
「気持ちわからないでもない」
なんて2人で笑ってたら、雷がぼくの真横に落ちた。
そして___。