モヒカンエイリアン
ん?
んんっ⁈
声は聞こえるんだけど、まだ小さな雷が邪魔して。
「フレンズにそんな口のききかた、ないんじゃなーい?」
「誰がフレンズや‼頼まれても、おどれみたいなダッサイ頭はツレにはならん‼まだスパッと坊主のがましじゃ‼」
ズバッとお見通しだ‼と、もっひーが指差す。
ようやく焦げ臭い黒煙が風で流れていき、そこから現れたるは…。
「ユーの野蛮なモヒカンよりは、ミーのほうが最先端さ」
と、髪の毛をかきあげる、これまたちっちゃなエイリアン。
てか。
かきあがんないし‼
「まさる今、雷を落としすぎて、自分の頭が破裂しとるんちゃうん‼そうちゃうん‼て思たやろ?」
「心、読んだ?」
「読まんでも分かる。悲しいかな、ただのわさわさや。増えるワカメや‼ダシのきいた殖えるワカメ頭や‼」
もひりあんの糾弾にも、まったく怯むことなく、自らの巨大な髪の触り心地を確かめている。
「君たち、アフロってシャレオツなワード知らないの?」
「お前のはアフロちごて、ワカメ浴槽に入れたオフロじゃ‼」
「ワカメワカメうるさい‼」
大きな雷が落ちた。