モヒカンエイリアン


「お前、なにしとんねん‼そこは辞書を放り投げるやろ‼地球どうなってもええんかい‼滅びてもええん?ええん?」


潰れたホイホイの下から、地球が滅びてもいいのか?との問いかけが。


「別にいいけど」


「なっ…ええんかな?ええんなら、その力いっぱい叩きつけるのもアリやな。ノリ的には、なかなかのタイミングやったけど、わしはこんなモンで退治できやへんで」


辞書の瓦礫から、手が伸びてきた。


よっこらしょ‼と、体を這い上がらせる、小さな関西弁の…虫?やっぱり虫?


出やすいように辞書を少しズラしてやる。


「おお、すまんな。せやけど、どえらい目におうたわ。なんや黒いすばしっこいやつ、ロデオみたく乗って遊んどったら、あの箱ん中に入りよって。ネバネバに捕まったんや。あれはあかんな。暴れたら暴れるだけ、やる気がそげる」


「まぁ、たぶん、それが狙いだろうし」


「マサルら地球も、結構な兵器もってんのやなぁ。ワシらもうかうかしてられやんわ」


「じゃ、宇宙人?」


「いや、ワシからしたら、マサルらが宇宙人やで。ワシはな、モヒリアンや」


と、言った。


モヒカンの頭で。


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