モヒカンエイリアン


しゃ、喋った⁉


うずらのタマゴが喋った‼


「痛い‼痛いて‼割り箸で首いてもうてるがな‼」


「ヒャッ‼」


思わず、おでんごと投げつけた。


地面にばら撒かれた、チクワにこんにゃくに大根。


どうやら私は疲れているらしい。


地球の危機に何もできない歯痒さと不甲斐なさ。


それが錯覚を…。


「もったいないやないか‼きゃりーぱむぱむも言うとるやろ、もったいないもったいないて。もったいないお化け出てくんで」


錯覚ではないらしい。


白い小さな生き物は、確かに私の目の前で、こんにゃくを食べている。


「それ、私のこんにゃく」


「そこ?まさかの、こんにゃく?もっとこう、驚くとかないん?わし、エイリアンやで。エイリアン、こんにゃくに負ける、て、なんやB級の映画のタイトルみたいやな」


「エイリアンって、まさか…」


「いや、ちゃうねん。これには深いワケがあってやな。ワシのせいちゃうねん。おかんが悪いねん。おかんが___」


「地球を救いましょう‼」


「ん?」


「愛は地球を救うんです‼」


「募金せなあかんのか?」


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