モヒカンエイリアン


「そうですか。まさるクンが…」


ここは六畳一間のボロアパート。北の冷たい風が吹きすさぶ中、私は地球を滅ぼしてしまったと肩を落とす、もっひーと名乗るエイリアンと、熱燗を交えていた。


「でも、まだ間に合います‼」


「いや手遅れやろ」


「何か出来ることがあるはずです‼」


「もうあらへん」


「それでもなにか地球の為に出来ることが‼」


「お前、熱いの通り越して、なんやウザいな」


「…よく言われます」


おでんのうずらを割り箸で突ついてからパクリといった。


「地球地球て、林檎にとっての地球てなんや?ノーミュージックノーライフみたいなベタなんはやめてくれな」


「私にとって地球は…おでんのダシというか、私がこんにゃくで、ううん、地球がはんぺんで、ダシが私?やっぱり逆かな?と、とにかく‼大大大好きなおでんも、地球がなくなったら食べられないんです‼」


「かなり強引にもってったな」


「だから、だからなんとかしましょう‼なんとかしましょうよ‼」


「そう言うてもやなぁ、過去に戻るしか手はないけど、そしたら歴史が変わってまうんや。それはアニメとかでもご法度な___」


「変えたらいいじゃないですか‼歴史、新しく創りましょうよ‼」


「それタイムマシンもんで禁句やで」


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