モヒカンエイリアン
「___あんたはなんも心配せんと、おかんに任せとき」
光の矢が貫いた。
アフロリアンの胸を、貫く寸前に、私はタックルを食らわせた。
吹き飛ぶアフロリアン。
「なんやお前‼お前もおかんの手先か?手羽先か?手羽元か?意外とさがみの手羽元うまいな。うどん屋やと思ってなめとったわ。ざる蕎麦の食べ放題もあるけど、美味いの2皿までやな」
「そんなことより、まさるクンを‼」
私は叫んだ。
が、時すでに遅し。
バタリ。
光の矢が、まさるの胸を貫いていた。
「クソババァ‼」
空気が重くなる。
ところどころ、爆音が起きているのは、もっひーの仕業か。
「それでこそ、うちの息子や。はよこんな星、滅ぼして帰んで。夕飯はそやな、手羽先にしよかー」
「そんな…」
私はその場に崩れる。
ただ、ただ目の前で地球が壊滅するのを見ていることしかできないのか。
「早く‼まさるを‼」
「えっ?」
「まさるを‼」
アフロ頭に怒鳴られ、私は倒れているまさるクンを抱き起こした。
もっひーはもう、ここには居ない。
咆哮を上げ、町を、地球を破壊している。