モヒカンエイリアン
「離れて‼」
小さなアフロリアンが、両手を天にかざした。
びりびりと肌が震える。
「まさる、もっひーを止められるのは君だけだ‼」
そう言うと、稲妻をまさるの胸に落とした。
びくんびくん。
痙攣を起こしたまさるクンの体。
「お願い、起きて…」
私の、私たちの祈り。
「…もっひーは?」
「まさる‼」
「まさるクン‼」
私たちは、まだ立つのも覚束ない彼を、窓へと連れていった。
怒りで支配されたモヒリアンが、そこにいた。
「まさるクンは無事だったわ‼」
私の呼びかけにも、全く反応しない。
その間にも、どんどん壊されていく、私たちの地球。
もう、ムリなのかもしれない。
いくら、まさるクンだって、あのもっひーに我を取り戻させるなんてこと。
ムリなんじゃないか…。
それでも、まさるクンは語り始めた。
とても静かに。
その心に。