流星×零姫―黒龍の寵愛姫―
「だから、引っ張って。」
私はそう言って、手を伸ばした。
当麻はその手をつかもうとしてくれない。
「素直に助けてって言ったらな。」
「嫌よ、」
ここまで馬鹿にされたのに、助けを求めるなんてプライドが傷つく。
「なら、助けねぇ。」
そう言って、当麻はゆっくりと皆のところに泳いでいく。
当麻の薄情もん!
いいわよ、私一人で行ってみせるわよ。
私は、なんとか足と手をバタバタしながら砂浜のところに向かう。
だけど、潮の流れが強く中々前に進まない。
けれど、かろうじて前に進んでる。