流星×零姫―黒龍の寵愛姫―
「あっ。」
私は、バランスを崩してしまい浮き輪の穴から抜けてしまった。
浮き輪が流れていく。
浮き輪を掴まえようとしても、手が届かない。
バシャバシャ
どんどん下にいく。
溺れていく。
「と・・うまっ、助けて。」
頑張って、声を出す。
頼りたくなかったけれど、もうそんなこと言ってる場合じゃない。
当麻が私の手を引いて、抱きしめてきた。
「ゴホッ、当麻の意地悪。」
「あっ、なら助けなくていいか。」
当麻は私を離そうとした。
けれど、私は離れず当麻に力強く抱きしめた。