流星×零姫―黒龍の寵愛姫―
「ありがとう。」
私は、そう言われて思わず笑顔がこぼれる。
前の私だったら、こんなこと言わなかった、人を助けることに興味がなかった。
ただ、自分のことで精一杯だった。
人と関わるって、楽しいことがいっぱいで心がポカポカする。
「周りが幸せだったら、嬉しい。」
今は、自分が楽しいじゃなくて。
周りの人が楽しいと楽しくて、周りの人が悲しいと悲しい。
「やっぱり俺のものにしたい。
時間かかるけど、お前のこと堂々と迎え行くから。」
「なに、それ。」
笑って、ごまかした。
告白まがいのことを言われて、ちょっと驚く。
そんなこと初めて言われた。