流星×零姫―黒龍の寵愛姫―
star14, 本物のヒメ
白石樹に手を引かれて、階段を下りていく。
下に降りるにつれて、どんどん大きな声や物が壊れる音がする。
長くないハズの階段が、長く感じる。
早くみんなのもとに行きたい、皆大丈夫なのかな・・・。
樹と上にいた男の人たちと一緒に下に着くと、そこには黒龍のみんながいた。
今日来た、幹部のメンバーたちが一階にいた人達と戦っていた。
といっても、もう数十人雷鳥の人たちは倒されていた。
「みんなっ!」
私は黒龍の皆のところに駆け寄ろうとした、けれど樹がそれを止めた。
皆、どこか怪我をしていた。
大きな怪我なんてなかったけれど、怪我をしていた。
返り血で顔や服が汚れていたり・・・。
そんな姿を見ると、自然と涙がこぼれてきた。