流星×零姫―黒龍の寵愛姫―
当麻は車なんだ・・・。
中には運転手がいて、私たちが乗ったことを確認すると走り出した。
この車って、ベンツだ。
黒のベンツだなんて・・・当麻ってお金持ち?
「紗綾。」
当麻に名前を呼ばれる。
「どうしたの?」
「守れなくてごめん。」
ズキッ
胸が少し痛くなった。
なんで、私こんなに苦しそうな表情をさせているんだろう。
守りたかったのに。
でも、そんな風のこと言われると、勘違いしてしまう。
私のこと好きじゃないのに、好きなのかなって思ってしまう。
―――私は、当麻のこと
「好き。」
いつの間にか、心の声が出ていた。