流星×零姫―黒龍の寵愛姫―
けど、許されることなら、この想いを胸に秘めてる。
当麻への愛おしい想いは、消すことができないから。
胸の奥にひめることにする。
溢れこぼれないよう、しっかりと蓋を閉めて。
「陽也さん、行きましょう。」
私は、そう言ってエレベーターを降りた。
口調もちゃんと、前みたいにお嬢様らしくする。
背筋をピンっと張って、目線を上げて。
私は、寵愛姫なんかじゃない。
私は、お嬢様だから、黒龍の大切にされる姫にはなれない。
今の私とサヨウナラをして、お嬢様の私になるから。