流星×零姫―黒龍の寵愛姫―
俺、鳳凰に顔バレてんのに目立ちすぎたな。
女を退けて、急ぎ足でその場から去ろうとした。
―――「待てよ、翔。」
聞き覚えのある声が聞こえた。
振り向くとそこには、鳳凰幹部 瑠雨がいた。
中学の頃同じ学校で、何度もやりあった相手。
こんなところに来て、コイツに合うなんてメンドくせぇ。
「なんだよ、瑠雨。」
「よく、鳳凰の溢れかえる街に来れたな。」
そう言って、口の端を上げた。
俺だって、本当は来るつもりなんかねぇよ。