流星×零姫―黒龍の寵愛姫―
「広すぎだろ。」
「そう?実家の方が何倍も大きいわよ。」
そう言って、リビングにまで案内する。
まぁ、確かに普通のマンションより広い。
「それより、みんなに話があるの。
お願いだから、聞いて。」
私は、ひとつずつ言葉を発し始めた。
―――私の家は、いわゆる金持ちだった。
それも、普通の金持ちとは比べ物にならないくらいの金持ち。
私は、それが凄いともいいと思わなかった。
けれど、金持ちの家で生まれた私は、自由なんてなかった。