流星×零姫―黒龍の寵愛姫―
親の決められた学校に行くことも、普通。
友達が選べないことも、普通。
幼い頃から、親の決めたレールに歩いていくだけだった。
別に、不満はなかった。
けれど、憧れがあった。
自由に友達を作って、部活をして、恋をして。
途轍(とてつ)もなく、憧れた。
けど、我が儘を言うのは我慢した。
「中学を卒業したら、婚約を結ぶ。」
ある日、私はそう父に告げられた。
あぁ、やっぱり・・・ずっと前から、決まっていたから覚悟だって決めてた。
けど、好きでもない人と結婚なんかしたくない。