流星×零姫―黒龍の寵愛姫―







「けど、皆のおかげで勇気が出たの。」



「母とも向き合うことができた。」


「ちゃんと、陽也さんにお別れを告げた。」




皆が私にしたように、私は、みんなを守るって。決めた。


守られてばかりじゃない。


迷惑をかけてばかりだったから、私はみんなの力になる。




「遅いよ、帰ってくるの。」



日向が目を細めて笑う。



「っま、馬鹿にしては早いんじゃねぇ?」



ゲラゲラ笑いながら言う翔。


いつもなら、イラッとするけれど、今はそれすら嬉しく感じる。




「紗綾がいねぇと、皆情けないから


居ても、いいんじゃねぇの?」




考喜が頭をぽんっとした。





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