流星×零姫―黒龍の寵愛姫―
「こっちに、来いよ。」
「遠慮しとくわ。」
・・・今なら、まだ抜け出せるかしら。
今なら、誰も傷つけずに抜け出させれるかした。
姫・・・は私には、ふさわしくない。
皆に深く関わる前に、ここから立ち去ったほうがいいのかもしれない。
「姫になるって、決めた時点で
俺たちと深く関わっているからな。」
考喜が私の方を見ていった。
考えていることが見透かされている・・・。
もう、ここから立ち去ることを許されていないなら。
―――自分で決めた道だから逃げずに一度進んでみよう。