キミノコエ
キミとセカイ
セカイにイロがついて、私達は中学生になった。

少しずつ変わっていったけど、ルイと私は相変わらず仲良し。

むしろもっと仲良くなった。

けど、ルイは最近強がって一人称を俺に変えた。

そして私は感情を無くしてた昔の自分と一別するため、一人称をボクに変えた。

私は昔の自分が使ってた一人称だから。



部活はルイと同じ吹奏楽部。けどパートは違う。委員も同じ図書委員。

クラスは2人別々だけど、ボクのクラスにはアヤというもう1人の心友が居る。

ルイのクラスにはサクというもう1人の心友が居る。

けどルイとボクは登下校を一緒にする。

「カノー、俺恋してぇ…」

「ボクもしたいよー…」

「えーなんで。カノはほら、同じパートのさ…誰だっけパンダみたいな人」

「んにゃ?…あーフユキ?」

「それ‼︎

絶対フユキはカノのこと好きだって‼︎」

「そんなわけないよ」

「どーだか」

なーんてルイに散々言われてたけどボクは信じなかったのに…


「フユキの好きな人誰?いー加減教えてよね」

「あーもー‼︎うっせえな、わかったよ、今日メールで言うよ」

「やった‼︎楽しみにしてる♪」

そんな約束をした時心の中でボクはルイに

ほら、ボクに教えてくれるんだからボクじゃ無いよ‼︎

なんて言ってた。

けど届いたメールは全く違って。

「俺の好きな人は…


お前だよ」


それを見た瞬間、涙が零れた。

あぁ、ボク、フユキのこと好きだったんだ。

素直な気持ちを相手にぶつけて、心から笑うフユキに惹かれてたんだ。

…ゴメンね

フユキの事が好きなら尚更振らなきゃ

だってもうすぐ、自殺するんだから


『高野』


フユキの声が聞こえたような気がした。
< 2 / 3 >

この作品をシェア

pagetop