ちっぽけな距離
「あ、てかさ」
「うん⁇」

体育館に向かう途中。

京は寒そうにポケットに手を入れ私の前を歩く。

「好きな人いるっての嘘。いないから」
「…えっ‼︎⁇」
「てか、そんなこと言ってないあの人達に」
「じゃあなんて⁇」
「うん⁇」
「…」
「なんも」

な、…。

「なんじゃそりゃぁぁぁー‼︎」

と、私は叫んだのだった。
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