ちっぽけな距離
side 梓

「と、言うことで今日は一斉専門委員会が放課後あるから、忘れないように」

はあ…。

今日委員会があるのか。

ホームルームが終わる。

「梨花ちゃぁぁん」
「どしたの梓」

私は梨花ちゃんにへばりつく。

「委員会いやぁー」
「そっか、梓は王子の指名だったっけ⁇」

ニヤニヤして言う梨花ちゃん。

「そうだよー…なんで私を選んだのやら。仕事なんて全くしないのに」

私達の間。

いや、私達のクラス皆

京君の事を王子と呼ぶ。

「まあ良かったじゃん。あんな王子様と一緒に活動ができて」
「…別にー」
「好きなくせに、王子の事」

梨花ちゃんは言う。

「好きだけど…」
「伝えなくていいの⁇」
「伝えたいよ…私だって…」
「そっか」

梨花ちゃんは私の肩に手を置いてそう言った。

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