2人の王子様
授業中、樺乃さんのことが気になった私は、メモ用紙に手紙を書き、緋琉の机の上においた。





『西園寺樺乃さんって、誰?』





すると、すぐに返事を書いた紙が机の上におかれた。





『なんでお前に教えなきゃいけねぇんだよ。』





『気になったからだけど?』





『お前、もう一切俺に話しかけんな。』





『え、緋琉?』





それから、返事が返ってくることはなかった。





1人で、どうして緋琉が怒ったのか考えていると、舞琉くんからLINEがきた。





『今日、一緒に帰れない?』





『でも、家って反対方向でしょ?』





『送ってく。』





『別にいいよ、帰れるし!』





『いいから。放課後、校門の前ね。』





『うん...わかった。』





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