リストカットシアター
目が覚めると

自分の部屋の天井があった。

でもどうして?

風呂場にいたはずなのに…。

「目が覚めた?」

その声は…亜由美のだった。

「どうして…?」

「菜月のお母さんと2人で運んだんだか
ら。感謝してよね」

「でも私…電話であんな酷いこと言ったのに…」

「あとから菜月のお母さんに事情聞いた。それに犯人もわかった。」

「え!?誰だったの?」

「私達のクラスの中心的メンバーだよ。ただの遊びでやったみたいだけどそんなの絶対に許さない。私の大事な親友を傷つけて」

亜由美…やっぱり私の親友だ。

「亜由美…ごめん。亜由美が一緒になって私を壊そうとしてるって疑って…」

「もういいよ。気にしなくて。あの状況なら誰でもそうなっちゃうよ」

「ごめん…ありがと…」

「それはそうと手首の傷どうしたの?」

「え?」

私の手首には

はっきり『Believe』と

メッセージのようなものが

傷になっていた。

それから中心的メンバーは

警察に捕まってしばらくは

学校に現れなくなった。
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