リストカットシアター
お父さんは真面目な人だし

いつも夜遅いから

話す時なんてあまりなかった。

「どうして私の娘が!!どうして…。もっと声をかけてあげられていればっ…!!」

こんなにも取り乱すなんて

思いもしなかった…。

中学の頃の友達もみんな泣いていた。

別のシーンに変わった。

ほとんどの人が帰っていって

親族が残っていた。

それに何故か聖弥も。

聖弥はしゃがんで棺桶に手を置いた。

「俺、いつも話しかけてたのに…。悩みに気付いてあげられなかった…。好きだったのに…ごめんな…」

そこで終わってしまった。

「まって…!聖弥!」
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