+Resolution+

昔話


荒れ狂う雲
実らぬ稲
民々言う
「神の子神の子」



念じ村娘に宿る魄
未来定められし神の子



神のご加護を受けた魄の
お産を見守る民々
もうすぐもうすぐ

村娘
「ああああああ」



おなご、大きく声上げ生誕



天告ぐ
「我の子我の子」







長年経ち少女美しき巫女となり
誓われた約束を果たし日来る






「ああ娘、貴方は神の子」


「  私は  神の子?」


じゃあ貴方は誰だと言うの
私を宿し産んだ、母さま
貴方は私の何
私は貴方の何







「違うわ!」


「否、神の子神の子」



貧しき此の村のため
貴方は産まれた
貴方は産まされた
貴方は死ぬために
貴方は神の子










灰色霄は愛おしそうに少女見下す

滴る悲しみの泪
少女の情、反して
白衣纏い儀式挙がる





村人
「神よ神よ」

「美しき巫女様捧げ」

「我らに平和を」






炎上がり
民踊り
風吹き荒れ
雷雨注ぎ
狂う












「ささ、神の子」




「恐い恐い、いやよ」





救けて
死ぬのはいや。恐ろしい!
私は違う、違うわ!
ただの村娘の子












「  ささ、神の子」


















迫る天
高鳴る悲鳴
押さえ付けられた手足は動かない



彼女に待つものは






































「ああ 美味そうな我が子」
































END

< 25 / 25 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:1

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

其れが愛だとするのならば
周防遙/著

総文字数/2,290

詩・短歌・俳句・川柳9ページ

表紙を見る
Roman
周防遙/著

総文字数/8,668

ファンタジー18ページ

表紙を見る
+Shriek+
周防遙/著

総文字数/2,572

その他6ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop