異人荘

異人荘

僕「遠名　直人」（とおななおと）高校生。都会の学校に通う為に田舎から引っ越して今「異人荘」という荘の前にいます。

ナオト：随分、ボロイ荘だな……。

ナオトはこれから住む家に正直ひけをとっていた。

ナオト：まぁ、家賃がタダだからこんなもんだよな…。

そう言って自分の住むところの長所を無理矢理探していた。

？？？：あれ、これからここに住む人？

ナオト：っ！？

ぼーっと、しているところに声をかけられたせいかナオトはかなり驚いて、ばっ、と後ろを振り返った。そこには、白いネコ（？）を抱いたナオトくらいの歳の変なねぐせの様なのがある金髪のセミロングヘアの少女が立っていた。

少女：私、ここに住んでいる「セラフィ・エジェル」だよ。君は？

ナオト：あぁ、僕は「遠名　直人」です…。（セラフィ…？外国の人なのかな？）

セラフィ：ナオトって言うんだぁ。よろしくねナオト。

ナオト：よ、よろしくね…。えーっと……。

セラフィ：セラフィでいいよ。

ナオト：よろしくね、セラフィさん…。（やっぱり外国人だけあって、名字より名前が先なんだな）

セラフィ：呼び捨てでいいよ。

？？？：おいおい、無駄話はやめて中に入るぞ。寒くて敵わねぇよ。

と、会話をさえぎるようにどこからか声がした。しかし、周りにはセラフィ以外誰もいなかった。

ナオト：ねぇ、今声がしなかった？

と、ナオトはセラフィに確認するように聞いた。

セラフィ：ああ、さっきの声はこのシファちゃんだよ。

セラフィは、今抱いているネコ（？）の頭をぽんぽんと軽く叩いた。

ナオト：このネコがっ！？

シファ：誰がネコだっ！誰がっ！！オレ様は「七ツの大罪」の一人だぞっ！

ナオト：なっ！？ネコがしゃべったぁ！？

シファ：だから、ネコじゃねぇよっ！！

と、シファはヒゲを逆立ててナオトに威嚇するように言った。

なんだか、これから大変そうな生活が待ってそうな予感がすると、ナオトは思った。