先生が好き

歌っている時に、お母さんの顔が見えた。

泣いていた。

目を真っ赤にして。


昨日、お母さんに言ったんだ。


「お母さん…あたし、明日卒業しちゃうね…。」

「そうね。早いものね。まだ高校生の“子供”って思ってたのにね。でも、もぉ今年で19歳…子供じゃないのね。」

「でも、あたしはお母さんの子供だよ…。ずっと。
今まで…育ててくれてありがとう。これからもお願いします。」

あたしがそう言うと

お母さんはあたしの髪を撫でた。

「そうね。お母さんにとっては、いつまでも子供ね。」



夜話したあと、眠った。
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