先生が好き

「仁志…君…。いいけど。」

懐かしい人…。


正直…会いたくない人。


申し訳ない気がするから…。

「最後にどうしても…神崎に会いたくて。一言話したかった。」

「そうなんだ…。」

悲しそうな目だった。

「ありがとな…俺いい恋愛したよ。」

そんな…。あたしは、一方的に仁志君を捨てたのに、ありがとなって…仁志君はすごい、いい人だよ…。

「きっと、いい人が仁志君の前に現れるよ。 」

「あぁ…俺さ…引っ越す事になって…」

「えっ…どこに…?」

「アメリカ…もぉ…日本には帰ってこないつ…。これから…ずっとアメリカに住む事になって。だから最後にはなしたかった。」


もぉ…日本には帰ってこない…。

そんな…。

言葉が出なかった。

「じゃあな!神崎…。元気でな!もぉ会えないと思うけど…お前と付き合った事忘れない!絶対に…さよなら」

「仁志君!あたしも、忘れないよ!絶対に…。手紙送ってね!…さよなら…」

仁志君は手を振って…学校から出ていった。

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