先輩、こっちを向いてください
「春奈っ!かーえろ!」
今日はサッカー部の練習がないから、美優と新しくできたクレープ屋に寄っていく予定だった。
だけど
「ごめんっ!先生に呼ばれちゃって。今日は先に帰ってて?」
「そんなぁ。しょうがないか!今度絶対に行くからね?」
「あは!らじゃー!」
もー。先生はいったい私に何用だ!
「失礼します」
「おー、坂本。来たかー。」
「もう、先生!なんですか?せっかくクレープだったのにぃ」
「すまんすまん。坂本確か、図書委員だよな?」
図書…?あぁ、確かにそんな委員会だった気がする。
二年になってからまだ一回も委員会ないんだもん。
忘れてた。
「あ、はい。確か」
「おお、そうか。なら図書室に行って本の整理を頼む」
本の…整理?????
「なんで私がっ」
「すまんなー、坂本とは別に三年の図書委員が一人いるから大丈夫だ」
「そういう問題じゃ…。それに私人見知りなんです!!」
そんないきなり知らない人と、協力してやれなんて言われても…