先輩、こっちを向いてください



「まぁまぁ、じゃあ頼んだぞー」



そんな・・・・




「行くしかないか…」



せめて、女の先輩がいいな…


さっさと終わらせて姿をくらまそう。


うん、そうしよう。






着いちゃった…。


深呼吸して。


「失礼しまーす…」



ガラッ



あれ?誰もいないのかな。



なんだ!いないんだ!ちょっとラッキー♪




「あ、二年の子?」



喜んだのもつかの間、本の棚の間から誰か出てきた。



「あ、はい。そうでーー…っ!!!!」





光の反射でよく見えなかったけど、先輩だ。


雄大先輩だ。



先輩のほうもなぜか目を見開いていた。


だけど、すぐに笑顔になって


「俺、木下雄大。よろしくな」


と手を出してきた。



どうしよう・・・・。



先輩が今、目の前で私に手を差し伸べている。。。












< 5 / 15 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop