眼鏡男子に恋しちゃった♡ 完
本当のともだち 歩雨side
周りを見ると啜り泣きが聞こえる。
「だからね?本当に愛されたかった人から、愛されてないの。だから、私、何でも手にはいってもね、大好きな人は手には入らないの。一生。だから私皆が、…あやめが羨ましいよ。」
「歩雨…」
と沙月ちゃんが悲しい顔をしている。
だから、過去の話したくないの…
皆、悲しい顔をするから…私のために泣いてくれるから…
「も~~!!皆そんな顔をしないで?産みの親はさ、もう…どうも思ってないし!あるとすれば…感謝?」
どうも思っていないは嘘。
これは私の強がり。
ホントは・・ホントは・・
「感謝ってどういう意味?だって!捨てられたんだよ!?普通、怨むじゃん!」
と、あやめが言った。
「だってね、産んでくれたから、今ここに居るんだよ?あやめと、宮藤君と、沙月ちゃんと、クラスの皆と…会えたから。それに、恨んだり誰かに妬んだりしても何も変わらないし。」
と、笑顔であやめに言う。
作り笑顔になっちゃった。
こんなんじゃ、皆に迷惑がかかる。
「歩雨ちゃん・・。」
「…今まで嫌な思い出ばかりでも、未来は変えられるよ?友達いないなら、私があやめの第1人目の友達になるよ」