狙われし姫巫女と半妖の守護者
乱麻くんたちの村にとって欠いてはならない存在?
私は眉をひそめた。
突然、そんなことを言われても、私がなんなのかすら教えてくれていないんだから、わかるわけがない。
でも、私は唇をかたく合わせ、とりあえず今は乱麻くんの話を聞き続けることにした。
「だから村のために、あんたの略奪を阻止しなきゃならないのさ。まあ、紫希くんだけは私情をはさみまくってるみたいだけどね?」
乱麻くんはタイ焼きを口へ運ぶのをやめて鼻であしらい、イタズラっ子みたいにチロリと舌を出す。
そして笑いを含んだ流し目で見つめられて、私の心臓はわけもなく跳ねた。
そのなんだかムカつく素振りに私はそっぽを向き、タイ焼きにかぶりついてごまかす。
けれど、乱麻くんはまた気だるそうに話を続けた。
「それで、村の成人男子の中から志願者を募り、あんたを守護する隊が結成された。それが、僕と七瀬くんと紫希くんってわけ」
「えっ!?」
私は思わずせきこんだ。
私を守護する隊!?