狙われし姫巫女と半妖の守護者


不安に揺れる虚ろな瞳。息も絶え絶えで大きく上下する肩。

私は奥歯を噛み締め、ゆっくりと横にかぶりを振った。

こんなお父さん、見たことなんてない。

胸が不安に押しつぶされそうで、苦しい。

だけど、私は苦しい胸元に手を当てて、声を絞り出した。

「お父さんは、ウソをついてる。私に隠してる」

私は、愕然とした思いでお父さんをまっすぐに見つめた。

なんでこんなにもわかりやすく、ウソを見抜かせるのだろう……。

もっとうまいウソをついてくれたなら、私はきっとまだのうのうと生きていただろうに。

けれど、もうまっすぐに視線を投げたって、お父さんは私とは向き合ってくれない。

視線を逸らして、激しく目くじらを立てる。

私を寄せつけないように、無鉄砲に声が飛び散る。

「父さんを疑ってるのか? なんで父さんのことが信じられない!?」

一方的なおしつけの言葉。


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