狙われし姫巫女と半妖の守護者


白目を真っ赤に血走らせて言うお父さん。

そんな言い方をして誰が信じるもんか。

私は喉を潰すように声を張り上げた。

「お母さんのこと聞いたときも!!」

私は今にも泣きそうに、浅い息をしていた。

お父さんはそんな私に驚いて、悲鳴のような音をたてて息をのむ。

私は、朗らかに笑う写真の中のお母さんを懸命に見て、重い口を開く。

ここまできたら、すべてをぶつけるしかない……。

「そうやってすぐむきになる……。お父さんが隠してるのはそれだけじゃない。私は普通の人間じゃ、ないんでしょ……?」

普通の人間じゃない。

その言葉が自分の胸に突き刺さる。

喉がつまって声が消え入る。

こんなこと自分で口にしたら、もう人間じゃないみたい……。

「凛、どうしたっていうんだ……」

お父さんがはく白々しい言葉。

うっとうしい。


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