狙われし姫巫女と半妖の守護者
紫希は瞬時に私の手をはなすと立ち上がり、大の字に手を広げて私の前にそびえたつ。
そんな紫希の眼前で、扇は振り下ろされた。
私は痣の痛みに突き動かされ、瞬時に飛び起きる。
「やめてー!!!!」
瞼をギュッと閉じ、最後の一滴まで振り絞る私の声。
その時、胸の痣から目がつぶれてしまいそうなほどの眩い光が解き放たれた。
私は奥歯を噛み締め、力いっぱい床を踏みしめる。
胸から出ていく凄まじい光の流れに体が引っ張られそうになる。
ふくらはぎが耐えかねてふるふると震える。
突っ張らせた肩が外れそう。
でも私は顔を歪め、足で床を掴む。
前へとはりでた胸から、どんどん熱いものが噴き出ていく。
私はなにが起こっているのかわからず、瞼をこじ開けて目をみはった。
辺り一面、こうごうしい黄色い光の海に、目がくらむ。