狙われし姫巫女と半妖の守護者
胸がずしりと重くなる。
一番古いメールから開けば優しい文字が並んでいる。
<誕生日おめでとう、凛。凛とまた、普通に話がしたいよ。凛に避けられても、明日こそ私待ってるから>
0時ちょうどのメール。
あんなにイヤな態度とってきたのに、私のことを想っていてくれた真央。
眉頭に力がこもる。
私の指は無意識的に動いていた。
今、話さなければ、いつ話すんだ。
後でじゃ伝わらない。
今じゃなきゃ、ダメなことがある。
耳元で鳴るコール音。
優しくぷつりと途切れる。
向こうの空気の微かな雑音が鼓膜を刺激した。
胸がつまって、口ごもる。
なのに、耳元から優しい何かが伝わってくる。
私は布団をぎゅうっと抱きこんで、やっと呟いた。