狙われし姫巫女と半妖の守護者
ちらりと振り向いて私は3人を見渡す。
そして前へ向き直り、腰からまっすぐに前へ体を下り、深く深く頭を下げた。
「だから、お願いします、長老様。私もこの村を守るための一員に、お加えください」
まったくの無音になる。
やがて泣くような荒い息遣いが聞こえてきた。
「そんな、凛様、なりません、なりません!!」
部屋中に響き渡るお爺さんの痛々しい声。
私はわかってもらいたくて、断固として頭をあげない。
だって、私は大切なものを自分の手で守るためにここへ来たんだ。
聞き入れてもらえなければ、私がここへ来た意味がなくなってしまう。
どうか、今度こそ私にも守らさせてください……。
お爺さんの苦しげに漏れ出る声をききながら、私は唇を痛いほど噛んで、畳についた手を強く握った。
だけど、すぐそばでなにかが畳へと強く打ちつけられる音に、私は弾かれた。
「長老! これは凛様たっての、かたいご決意です!」