狙われし姫巫女と半妖の守護者
本当の幸せ
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大きく欠伸をして、寝不足の重たい瞼を擦った。
呑気に伸びをしながら眺めた、縁側からの風景。
私は深く息を吸い込んで、自然と微笑んでしまう。
青い草と、あたたかい太陽の香り。
庭のハナミズキは揺れて笑い、緑は宝石みたいに青々と輝いている。
頭上の空は、この村の人みたいに曇りなく笑って澄んでいた。
綺麗過ぎてため息が漏れる。
そして俯いた私は随分と久しぶりにはいたような気がする、制服のプリーツスカートに視線を落とした。
楽しい宴は、終わってしまったんだ。
楽しかったなぁ。
セツ婆がとっくりをいくつも空にして、長老と騒ぎだして、それを見ながらみんなで笑っていた。
人間の世界みたいに豪華なごちそうではなく、質素なものだったけど、みんなでお腹いっぱいになるまで食べて、騒ぎ明かした。