※俺様甘々ご主人様にご注意下さい。
「怖いの。
こんなに幸せで……
失うのがもう怖くなったの。
隠しててごめんなさい。
ごめんっ……」
そう言い切ると同時に私の体を温かいものが包み込んだ。
え……
これって
抱きしめ……られてる?
体がどんどん熱くなっていく。
「奏っ……」
「大丈夫。」
「なくなったりしない。
お前はこれから、きっともっと幸せになる。」
優しくて、温かい声。
奏が言うと、
どうしてその通りだって思えるんだろう。
奏の肩越しに見た夜の景色は、涙でキラキラしていて、
『幸せ』
ってこういうものなんだろうな、って思った。