※俺様甘々ご主人様にご注意下さい。
「よし、完璧……多分。」
多分、って言ってる時点で完璧ではないけれど、
一応優花に教わったメイクはできた。
この前買ったワンピースを着て、コートを羽織った。
「でーと、楽しんでね?」
「ありがと、さくら。
夜は奏とも一緒にケーキ食べよーね。」
「うん!
いってらっしゃい!」
さくらは元気いっぱいに手を振った。
ホント、出来た妹だ。
私は少し駆け足で、
奏の部屋へ向かった。
ドアノブを下ろし、少し力を込めて押す。
普段し慣れてることなのに、なんだか特別なことのように感じるのはなんでだろう……。
「奏、おはよ。」
「んー……」
相変わらず眠たそうにソファーに座っている。
今日は特別に森田さんに身の回りの世話をお願いしたんだけど……。
やっぱりちょっと衝撃を与えないと奏は起きないね!