※俺様甘々ご主人様にご注意下さい。
スキ。
朝ご飯を食べ終わり、
私たちは家を出た。
奏が森田さんに、今日はいい、と言って車も出してもらわなかった。
つまりは……
二人っきりで並んで歩いているのだけれど……
「そ、奏、ど、どこ、行く?」
緊張する~!
「駅前でも行くか?
お前行きたいところあんの?」
「あ、え、駅前!しょ、しょ、ショッピング楽しそう!」
奏は呆れたような顔で私を見る。
「噛みすぎ。」
「えっ、ご、ごめ……」
恥ずかしい……
舞い上がってる、ってバレちゃったかな。
「とにかく行くぞ。
とっとと歩け。」
「あ、あの!」
歩き出していた奏を呼び止める。
「ひとつ、や、やりたいことがあるの。」
「何。」
「夜、さくらと一緒に3人でケーキを食べたいです。」
奏はフッと微笑み、
「いいよ。行くぞ。」
と言ってまた歩き出した。
「あ、ありがとう!!」
私もその後に慌てて続いた。