※俺様甘々ご主人様にご注意下さい。




しばらく下らない話をして、

2時間ほどたった頃。



「あ、灯り付いた!」


「ホントだ。」



小さな灯りがひとつひとつ灯っていき、

やがて街中がピカピカと光り出す。



「き、きれい……」


「ああ。」



隣に座る奏を横目で盗み見ようとすると、

奏もまた私を見ていた。



ドキッッ



「あはは……電気代高そうだね。」


「セコい感想だな。」


「わ、私とイルミどっちが綺麗かな?」


「イルミ。」


「ですよねー。」




良かった。

くすぐったい雰囲気にならなくて。



でも

少し

心臓の波が

いつもより早い。






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