※俺様甘々ご主人様にご注意下さい。




さくら


さくら……



「……っもしもし?」



「あ、栞奈ちゃん?

もしかして授業中だった?」



「ハイ……。

あの……さくら熱出たんですか?」



「そうなの。38.7℃で結構高くて……

お迎えに来られる?

もしダメならしばらくここで寝かせたり病院に……「行きます!!!」



思わず声のトーンが大きくなる。




「が、学校……大丈夫なの?」


「さくらと比べたら学校なんてどうだっていいです!!」


「分かりました。待ってるわね?」



「お願いします……」





先生に早退することを告げ、

職員室を出た。



『学校なんてどうだっていい』なんて職員室で大声で言っちゃったから、

ちょっと気まずかった……。



とにかく早く行かないと……



私が教室の前に戻ってきた時、

ちょうどよく授業の終わりを告げるチャイムが鳴った。





< 206 / 304 >

この作品をシェア

pagetop