※俺様甘々ご主人様にご注意下さい。
教室を出る人たちに紛れて教室に入る。
急いで荷物をまとめる私の側に奈央と優花が駆け寄ってきた。
「栞奈、大丈夫?」
「さくらちゃんに何かあった?」
「さくらが熱出しちゃって……
迎えに行かなきゃ。」
「そうなんだ……」
「大丈夫!栞奈がいない間のノートはちゃんととるから!」
「ありがと……」
「気をつけて帰んなね。」
「う、うん……」
私は荷物を抱えて教室を小走りで出た。
早く
早く……
「っ、きゃっ……」
足がもつれ、前のめりに倒れる。
恥ずかしいとか言ってる場合じゃない。
また立ち上がって走ろうとすると、
誰かが私のカバンを後ろに強く引っ張った。