※俺様甘々ご主人様にご注意下さい。




「さんじゅう……っはちど……ななぶもあるって……」


「高いな。」


「どうしよう……私……」



休み時間に廊下で号泣する私を通りすがる人たちが心配そうに見る。



「とりあえずこっち来い。」


「っ……」



人目につかない階段の下に連れられ、

奏は誰かに電話をし始めた。



「森田、今から学校に車で来てくれ。」



そっか。

森田さん……。



え……?

車出してくれるの?




「今、森田に車寄越させたから。

それ待て。

俺も行く。」



「ごめん……ありがと……」




奏は親指で私の涙をぬぐった。





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