※俺様甘々ご主人様にご注意下さい。




うわ……
目付き悪くない?



「早く出てってくんない?
着替えるから。」



「あの……バイトのことは学校に言わないでほしいの。」



七尾くんは私を目だけで睨んだ。



こ、怖い……。




「私……両親が死んで……

頼れる人がおじさんしかいないの。

お願いします。」



「おねえちゃん……」



涙ぐむ私を心配してか、

さくらが私の手を握った。





「何泣いてんの。」



「ごめ……」



「泣けば許されると思ってんの?
だから嫌なんだよ。女って。」



「そんなことない……」



「別にアンタがバイトしてよーが、
俺の家に住もーが、
どうでもいいけどさ。」



おじさんの「ここが君の家」という言葉と正反対の言葉を聞いて、

また泣きそうになる。





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