※俺様甘々ご主人様にご注意下さい。





家に着いて、さくらをベッドに寝かしつけると、

今日は仕事は休んでいい、と隣にいた奏が言った。



「今日は色々とありがと。」



そう言うと、奏は笑みを浮かべて部屋を出ていった。



「さくら……早く元気になってね。」


苦しそうに呼吸するさくらの髪を優しく撫でる。



その後、

私はずっとさくらの側で看病をした。



夕御飯の時には熱もすっかり下がり、

おかゆくらいなら食べられるようになっていた。




夜、寝る直前。

さくらは小さな声で囁いた。


「おねーちゃん。
今日はありがとう。

私のところに……飛んできてくれて。

大好き。」





「私も大好き。大好きだよ。」




その日はベッドの中でさくらと抱きあいながら眠った。





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